|
|||||||||||||||
|
|
|
写りのシャープさと色の鮮やかさに衝撃を受けたオートコードの写真。(ミノルタオートコードL) |
汚れていたレンズを清掃して試写した時の写真。きちんと写って一安心。(プリモフレックスIV) |
デジタルカメラが全盛期を迎えている今の時代、あえて二眼レフを使う意味はあるのでしょうか。
6×6判のフォーマットへのこだわりについては前にも触れましたが、現在のデジカメはその辺の需要もくみ取っており、1:1のアスペクト比をフォローする機種が増えています。わざわざ古いカメラを使わなくても、正方形フォーマットで撮影することはできます。
しかし、僕はフィルムの色合いは、やはりデジカメとは違うのではないかと感じています。35mmカメラでは、もうデジタルとフィルムカメラの違いをそれほど感じなくなってきましたが、中判で撮影してみると、その違いを大きく感じます。また、大きなフォーマットで撮影することによるボケの大きさも、絵作りの違いになっているかもしれません。もちろん、ブロニカやハッセルなどの中判一眼レフを使うこともできますが、上にも書いたように、大きく重い機材を使える場面は限られます。その点、二眼レフは、写真の美しさとコンパクトさが両立できる存在だと思っています。
また、二眼レフは、カメラをウエストレベルで構えるため、周りの人に威圧感を与えません。二眼レフを使い始めた頃は、珍しいカメラを構えていると目立つかなと思っていたのですが、むしろ逆で、かなり人が多い所で使っていても、あまり写真を撮っていると思われないようです。シャッター音の小ささも、関係しているかもしれません。そのため、人を入れたスナップ写真が非常に撮りやすく感じています。
もちろん、二眼レフにはいくつかの欠点があります。ほとんどの機種でレンズ交換ができないことや、ビューレンズとテイクレンズの位置のずれで、厳密なフレーミングができないこと等がその代表です。それだからこそ、一眼レフカメラが発展すると廃れていってしまったわけです。ですが、デジタル一眼と二眼レフを併用することで、お互いにない個性を使い分けることができます。デジタル全盛の今こだからこそ、二眼レフを使う意味があるのではないか、と僕は考えています。
|
|
アメ横にて。人混みの中で撮影してもほとんどカメラを意識されません。(プリモフレックスIIIA) |
桜を見上げるカップルを背後から。(ミノルタオートコードL) |
(2010年8月)
Copyright(c) akira. All rights reserved.